【矯正歯科】
矯正後の後戻りを防止する舌トレーニングの効果 歯ぎしりや食いしばりの方にもおすすめトレーニング
Last Updated on 2025年12月21日 by 小川朗子
矯正後の後戻りを防ぐ舌トレーニングの効果|歯ぎしり・食いしばりがある方、再矯正を検討中の方へ
「矯正が終わって数年後からだんだん前歯にすき間が出てきた」
「リテーナーをしているのに歯並びが戻ってきた気がする」
このようなご相談を受けることが度々あります。
実は、矯正後の後戻りの原因は“歯並び”そのものではなく、舌や筋肉の使い方にあることが多いのです。
目次
矯正後に歯が動いてしまう本当の理由
歯は、強い力でなくても弱い力が長時間・毎日かかり続けることで確実に動きます。
その代表例が、
- 無意識の舌で歯を押す癖(舌癖)
- 歯ぎしり・食いしばり
- 口が開きやすく、舌の位置が安定していない状態
特に舌は想像以上に強い力で歯列を押すことができます。
舌が前歯に触れているだけでも、矯正後の歯は少しずつ動いてしまいます。
当院では、保定用のワイヤーを装着しているにもかかわらず、
「歯と歯の間が再び空いてきた」
「前歯が押し出されてきた」
というご相談を受けることがあります。
診察中、患者様の舌の動き・位置を観察すると、多くの方が無意識に舌で歯を押す癖を持っていらっしゃいます。
舌癖は「自覚しにくい後戻りリスク」
舌の癖は、本人に自覚がないケースがほとんどです。
- 普段、舌はどこにありますか?
- 前歯や下の歯に触れていませんか?
- 無意識にギューっと押していませんか?
もし「当てているかも…」と思った方は、すでに後戻りのリスクが高い状態です。
歯ぎしり・食いしばり・後戻り防止のための舌トレーニング
正しい舌の位置(スポット)
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舌先を前歯の後ろ側につけ、舌全体を上顎に収めるようにする。舌はこの位置で口を閉じます。
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舌の先端を、上顎の前歯の裏にある口蓋ひだ(スポット)に置きます。
舌全体は、ふわっと上顎に吸い付くようなイメージです。
トレーニング方法
- 舌を正しい位置に置く
- 上顎の天井を押し上げるように、思い切り力を入れて5秒キープ
- その後、舌を「ポンッ」とはじく(音が出ると理想的)
これを1日数回行ってください。
トレーニングが習慣化すると起こる変化
- 舌が歯に触れなくなる
- 上下の歯が自然に離れた「安静位」を保てる
- 食いしばりが起きにくくなる
- 首・肩の力が抜けやすくなる
- 唾液が出やすくなり、口腔環境が安定する
シンプルですが、舌のトレーニングは日々意識して行うことで脳が「正しい舌の位置」を覚えます。
意識しないと元の癖に戻りやすいため、日常生活の中で習慣化することが大切です。
舌トレーニングだけで十分な人・不十分な人
ここが非常に重要なポイントです。
舌トレーニングが有効なケース
- 歯並びの変化がごく軽度
- すき間がわずかに出始めた段階
- 矯正後すぐで後戻りが初期
舌トレーニング「だけ」では不十分なケース
- 前歯のすき間が明らかに広がっている
- 歯の位置が目に見えて動いている
- 以前の矯正から数年以上経過している
- 歯ぎしり・食いしばりが強い
この場合、舌トレーニング+再矯正を組み合わせないと、
再び後戻りを繰り返すリスクが高くなります。
再矯正=大がかり、ではありません
「また2〜3年かかるのでは…」
「大げさな治療になるのが不安」
そう思われる方も多いですが、後戻りの再矯正は“部分矯正・マウスピース矯正”で対応できるケースが非常に多いです。
当院では、
- 前歯だけの部分矯正
- 後戻り専用のマウスピース矯正
- 保定装置・舌癖改善を含めた再発防止設計
を組み合わせ、できるだけ負担を抑えた再矯正をご提案しています。
AADCが大切にしている「後戻りさせない考え方」
矯正治療は終わった後が大事
歯並びを整えることはゴールではありません。
「美しく整った状態を、無理なく・長く保てること」 が、当院が大切にしているアンチエイジング歯科の考え方です。
そのため、
- 舌・筋肉・噛み癖まで含めた評価
- 後戻りリスクを見極めた保定装置の選択
- 再発を前提にしない治療設計
を徹底しています。
まとめ|後戻りが気になった「今」が相談のタイミングです
矯正後の後戻りは、放置すると進行します。
「少し気になる」
「なんとなく歯が動いてきた気がする」
その段階でご相談いただくことで、最小限の治療で済む可能性が高くなります。
舌トレーニングで改善できるのか、再矯正が必要なのか。
その判断こそが最も重要です。
矯正後の後戻り、歯ぎしり・食いしばり、再矯正について不安がある方は、
どうぞお気軽にご相談ください。
よくあるご質問(矯正後の後戻り・舌癖について)
Q1. 矯正後の「後戻り」はなぜ起こるのですか?
矯正後の後戻りは、舌の癖・歯ぎしり・食いしばりなど、日常的な筋肉の力が原因になることが多くあります。
歯は強い力でなくても、弱い力が長時間かかることで少しずつ動く性質があります。そのため、舌で前歯を押す癖や無意識の噛み締めが続くと、保定装置をしていても歯並びが変化してしまうことがあります。
Q2. 舌トレーニングだけで後戻りは防げますか?
後戻りがごく初期・軽度の場合であれば、舌トレーニングによって改善・予防できるケースもあります。
ただし、すでに前歯のすき間がはっきりしている、歯の位置が目に見えて動いている場合は、トレーニングだけでは不十分なことも多く、再矯正を併用した方が安定します。
Q3. 再矯正というと、大がかりな治療になりますか?
必ずしも全体矯正が必要になるわけではありません。
矯正後の後戻りでは、前歯だけの部分矯正やマウスピース矯正で対応できるケースが多く、治療期間や負担を抑えられることも少なくありません。
状態に合わせて、最小限で効果的な方法をご提案します。
Q4. 矯正が終わってから何年も経っていますが、相談できますか?
はい、もちろん可能です。
矯正終了から数年経過していても、現在の歯並び・舌の動き・噛み癖を確認することで、今できる最適な対処法をご案内できます。
「もう遅いかも…」と感じている方ほど、一度のチェックが重要です。
Q5. 舌トレーニングは歯ぎしり・食いしばりにも効果がありますか?
正しい舌の位置を習慣づけることで、上下の歯が無意識に接触しにくくなり、歯ぎしり・食いしばりの軽減につながることがあります。
首や肩の力が抜けやすくなり、口腔内環境の改善にも良い影響があります。
Q6. 後戻りを感じたら、いつ相談するのがベストですか?
「少し気になる」と感じた時点が、最も良いタイミングです。
歯の移動が進む前であればあるほど、治療はシンプルになり、期間・費用の負担も抑えられます。
違和感を覚えたら、早めのご相談をおすすめします。
▶ 矯正後の歯並びが気になる方へ
舌トレーニングで対応できるか、再矯正が必要かは自己判断が難しい部分です。
当院では、原因を丁寧に見極めたうえで、無理のない選択肢をご提案しています。
👉 矯正相談(初回カウンセリング)もお気軽にご利用ください。
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監修者
- アンチエイジングデンタルクリニック恵比寿 小川 朗子(おがわ あきこ)
-
1996年 鶴見大学歯学部卒業
1997年〜2006年 都内開業医勤務
2004年〜南青山デンタルクリニック副院長
2006年 アンチエイジングデンタルクリニック恵比寿開院
2007年 抗加齢医学会認定専門医取得
2015年 インビザライン認定医取得
2017年 高濃度ビタミンC点滴認定医取得
2018年 インディアナ州立大学歯学部 歯科矯正プログラム認定医取得
2018年 著書「若さを取り戻す歯のエイジングケア」出版 - 公式サイトトップへ