【歯科】
虫歯が再発するのはなぜ?「詰め物のすき間」と二次虫歯を防ぐためにできること
Last Updated on 2025年12月29日 by 小川朗子
「前に治したところなのに、なんでまた虫歯に…?」
診療の現場でもよくいただく質問です。実は、虫歯治療後に起きる再発には“起こりやすい理由”があります。そして厄介なのは、虫歯は最初の段階ほど自分で気づきにくいこと。
この記事では、対策キーワードである「虫歯 最初」、「虫歯治療 詰め物」の視点から、二次虫歯(治療した歯が再び虫歯になること)を防ぐ考え方と、検診の重要性、そしてセラミック治療へのつながりまでを分かりやすくまとめます。

目次
虫歯は「最初」が一番見つけにくい

虫歯は、最初からズキズキ痛む病気ではありません。特に初期〜中等度の虫歯は、
- 痛みがない
- 見た目で分かりにくい(歯と歯の間・詰め物の下など)
- しみる症状が出ても一時的
ということが少なくありません。つまり、「虫歯 最初」は、本人の感覚だけでは判断できないケースが多いのです。
なんで虫歯って再発するの?(二次虫歯)
虫歯治療後に、詰め物や被せ物の周囲・内部で再び虫歯ができることを二次う蝕(二次カリエス)と呼びます。再治療の理由として二次う蝕が大きな割合を占めることが報告されており、決して珍しいことではありません。
二次虫歯の主な原因は、ひとつではなく「複合要因」です。
- 詰め物と歯の境目に段差・すき間ができる(経年的な変化、噛む力、材料の性質など)
- 接着・合着材(セメント)の劣化で封鎖性が落ちる
- 磨きにくい形になり、プラークがたまりやすい
- 食習慣(だらだら食べ)や歯ぎしり等でリスクが上がる
こうした条件が重なると、見えないところで虫歯が進みやすくなります。二次虫歯は自覚症状が出にくいことも多く、発見が遅れる傾向が指摘されています。
銀の詰め物で再発しやすいと言われる理由
保険診療で一般的な銀色の詰め物(いわゆる銀歯:金銀パラジウム合金など)は、もちろん適切に入っていればすぐに問題が起こるわけではありません。ただ、臨床では「古い銀歯の下で二次虫歯が進んでいた」というケースがかなりの頻度で経験します。
理由1:境目に“わずかな変化”が起きやすい
歯は噛むたびにたわみ、長い年月で少しずつすり減りも起こります。一方で金属は歯と性質が異なるため、噛む力や温度変化などの影響で、境目に微細な段差やすき間が生じることがあります。そこに細菌や汚れが停滞すると、再発リスクは高まります。
理由2:セメント(合着材)の劣化で封鎖性が落ちる
詰め物は“材料そのもの”だけでなく、歯との間を埋める接着・合着材によって成立しています。ここが長期的に変化すると、目に見えないレベルで漏れ(辺縁漏洩)が起こり、二次虫歯につながる可能性があります。
理由3:磨きにくさが残りやすい
インレー(詰め物)の形態は、どうしても段差ができやすい部位があります。そこが日々の歯みがきで磨き残しやすいと、再発リスクは上がります。
大切なのは「銀歯=悪」ではなく、“二次虫歯のリスクが上がりやすい条件が重なることがある”と理解し、予防設計(詰め物選び+検診)をしていくことです。
「痛くない=大丈夫」ではない:検診でしか分からない虫歯

二次虫歯の厄介な点は、詰め物の下で進行するため、目で見ても分かりにくいことです。初期には痛みが出ないことも多く、気づいた頃には内部で大きく進んでいるケースもあります。
だからこそ、虫歯があるかどうかは「検診をしないと分からない」が現実です。
検診でチェックするポイント
- 詰め物の境目に器具が引っかかる、段差がある
- 詰め物の周りの着色、黒い透け
- 歯と歯の間の虫歯(見えにくい)
- 必要に応じたレントゲンで内部の変化を確認
症状がないうちに見つかれば、治療も小さく済む可能性が高まり、歯の寿命を守れます。これはアンチエイジングの観点でも非常に重要です。「削る量が増えるほど、歯は弱くなる」ため、早期発見=将来の自分への投資になります。
虫歯治療の詰め物で、二次虫歯リスクは下げられる
二次虫歯を“ゼロ”にすることは簡単ではありませんが、リスクを下げることは可能です。ポイントは次の3つです。
1)詰め物の精度(適合)と、封鎖性
境目のすき間が小さいほど、汚れが入り込みにくく、二次虫歯リスクは下がります。治療精度と材料特性、接着操作が関わります。
2)材料の性質(歯となじむか/変色や劣化のしにくさ)
材料にはそれぞれ特徴があります。保険のレジン(樹脂)は白い反面、部位や噛み合わせによっては摩耗や変色が起こることがあります。金属は強度に優れますが、見た目や金属の影響が気になる方もいます。
3)検診・メンテナンスで“変化を早めに拾う”
同じ詰め物でも、定期的にチェックして小さな変化の段階で対応できれば、大きな再治療になりにくくなります。ここが、もっとも現実的で効果の高い予防策です。
セラミックという選択肢(メタルフリー/審美と精度)

二次虫歯リスクを抑えたい方、見た目も自然に整えたい方には、セラミック治療(メタルフリー)という選択肢があります。
- 適合性・封鎖性を重視しやすい(スキャナーでの精密な歯型取り、接着システムと組み合わせて精度を追求)
- 見た目が自然で、口元の印象が上品に整う
- 金属を使わないため、金属が気になる方にも
もちろん、セラミックにも「割れ・欠けのリスク」「適応部位」「噛み合わせ管理」など注意点があります。だからこそ当院では、見た目だけでなく、噛み合わせ・歯ぎしり・生活背景まで確認し、適した設計をご提案しています。
セラミック治療の詳細はこちら:
セラミック治療(メタルフリー)
よくある質問(FAQ)
Q1. 虫歯は最初どんな症状がありますか?
A. 初期の虫歯は、ほとんど症状が出ないことが多いです。しみる・違和感があっても一時的で、場所(歯と歯の間、詰め物の下)によっては自分では気づけません。だからこそ、検診での早期発見が重要です。
Q2. 虫歯治療の詰め物をしたのに、また虫歯になるのはなぜ?
A. 治療後の詰め物の周囲や内部で起きる「二次虫歯」が原因です。詰め物と歯の境目にできるわずかな段差・すき間、接着(セメント)の劣化、磨き残しなどが重なると、見えないところで虫歯が進むことがあります。
Q3. 銀の詰め物(銀歯)は二次虫歯が多いって本当?
A. 「銀歯=必ず再発」ではありませんが、長年経つと境目の変化や劣化が起こりやすく、詰め物の下で虫歯が進んでいたというケースは臨床でも少なくありません。特に10年前後経っている詰め物は、一度状態チェックをおすすめします。
Q4. 詰め物の下の虫歯は自分で分かりますか?
A. 難しいです。二次虫歯は詰め物の下で進むため、痛みが出ないまま進行することがあります。見た目だけでは判断できないため、検診での診査や必要に応じたレントゲン等で確認します。
Q5. 検診では何をチェックしていますか?
A. 詰め物の境目の段差・引っかかり、着色や黒い透け、噛み合わせの負担、歯と歯の間の虫歯リスクなどを確認します。必要に応じて画像検査も併用し、「今は様子見でいい」か「早めに治すべき」かを判断します。
Q6. 虫歯治療後の詰め物は、どれを選ぶと再発しにくいですか?
A. 部位・虫歯の大きさ・噛む力(歯ぎしり等)で最適解が変わります。共通して大切なのは、精度(適合)と封鎖性です。さらに、長期的には検診で変化を早めに拾うことが再発リスクを下げます。
Q7. セラミックは二次虫歯を防げますか?
A. セラミックにすれば必ず防げる、というわけではありませんが、適合や接着を丁寧に行い、清掃しやすい形で設計できると、リスクを下げることが期待できます。見た目が自然で、金属を使わない点もメリットです(適応は診査の上で判断します)。
Q8. 詰め物をやり替えるタイミングの目安はありますか?
A. 痛みがなくても、検診で「境目の引っかかり」「黒い透け」「欠け」「適合不良」などがあれば早めの対応が安心です。特に長期間経っている詰め物は、状態確認だけでも価値があります。気になる方は検診でご相談ください。
詰め物のやり替えをご検討の方へ:二次虫歯リスクを抑え、見た目も自然に整えたい方は、セラミック治療(メタルフリー)も選択肢の一つです。適応はお口の状態・噛み合わせを確認した上でご提案します。
まとめ:歯を“長く若々しく”保つために
虫歯は最初ほど気づきにくく、虫歯治療後の詰め物の下で起きる二次虫歯は、痛みがないまま進むこともあります。だからこそ、
- 虫歯治療の詰め物選びで再発リスクを下げる
- 検診でしか分からない虫歯を、定期的にチェックする
- 必要に応じてセラミックなど精度・審美性を重視した治療も検討する
この3点が、歯の寿命を守る現実的な近道です。症状がなくても、詰め物のやり替えが必要かどうかは“検査して初めて分かる”ことが多いので、気になる銀歯がある方は、まずは検診で状態確認からおすすめします。
当院のInstagramアカウントはこちら
-
治療相談受付中!
まずはお気軽にご連絡ください。 -
\ お電話はこちら /
⌚受付時間:10:00-13:00/14:30-19:00
-
\ 治療相談受付中! /
矯正無料相談・審美治療相談
監修者
- アンチエイジングデンタルクリニック恵比寿 小川 朗子(おがわ あきこ)
-
1996年 鶴見大学歯学部卒業
1997年〜2006年 都内開業医勤務
2004年〜南青山デンタルクリニック副院長
2006年 アンチエイジングデンタルクリニック恵比寿開院
2007年 抗加齢医学会認定専門医取得
2015年 インビザライン認定医取得
2017年 高濃度ビタミンC点滴認定医取得
2018年 インディアナ州立大学歯学部 歯科矯正プログラム認定医取得
2018年 著書「若さを取り戻す歯のエイジングケア」出版 - 公式サイトトップへ