【審美歯科】
銀歯を白い歯に|前歯・奥歯セラミック治療の種類と値段、メリット・デメリットを歯科医が解説
Last Updated on 2025年12月10日 by 小川朗子
銀歯を白い歯に|前歯・奥歯セラミック治療の種類と値段、メリット・デメリットを歯科医が解説

「銀歯を白い歯に替えたい」「前歯の差し歯の色が気になる」「奥歯も保険の銀歯ではなく白い素材にしたい」――そんなお悩みからセラミック治療を検討される方が増えています。
一方で、
- セラミックの種類が多すぎて違いが分からない
- 前歯と奥歯で、どの材質を選べば良いのか知りたい
- 値段や寿命、メリット・デメリットを比較してから決めたい
という声もとても多く聞かれます。
この記事では、「銀歯を白い歯に変えたい」方に向けて、前歯・奥歯のセラミック治療の種類と料金、メリット・デメリット、選び方のポイントを、歯科医師の立場から分かりやすく解説します。
目次
セラミック治療とは?銀歯との違い
セラミック治療とは、虫歯治療後の詰め物(インレー)や被せ物(クラウン)にセラミック素材を用いる治療のことです。保険の銀歯やレジン(プラスチック)に比べて、次の点で優れています。
セラミックの特性
-
-
- 天然歯に近い透明感・色調で見た目が自然
- 変色しにくく、長期間きれいな色を保ちやすい
- 金属を含まないため、金属アレルギーの心配がほとんどない
<li表面がなめらかでプラーク(歯垢)がつきにくく、
-
二次虫歯のリスクが低い
セラミック治療の適用範囲
セラミックは、次のような場面で用いられます。
- 虫歯を削った部分の詰め物・被せ物
- 銀歯を白い詰め物・被せ物に替えたい場合
- 歯の色・形・すき間を改善する審美的な前歯治療
- ブリッジなど、複数本をつなぐ補綴物
特に前歯の審美治療では、自然な見た目を求めてセラミックが選ばれることが多くなっています。
前歯のセラミック治療|自然な見た目を重視したい方へ
前歯は笑ったときに最も目立つ部分です。虫歯治療後の差し歯や、色・形を整える目的でセラミックを選ぶことで、口元全体の印象が大きく変わります。
前歯にセラミックが適している理由
- 透明感と色調が天然の歯に非常に近い
- 金属フレームを使わないため、歯ぐきとの境目が黒くなりにくい
- 経年的な変色がほとんどない
- 1本だけでなく周囲の歯との調和をとりやすい
保険のかぶせ物では、金属フレームの影響で歯ぐきの黒ずみが出てしまうことがありますが、セラミックは歯ぐきとの境目も自然に仕上げやすいのが大きなメリットです。
前歯セラミック治療の料金相場
前歯のセラミック治療の費用は、使用する材質や部位によって変わりますが、一般的な相場は1本あたり約100,000円(税込)〜300,000円(税込)前後です。
当院では、見た目・噛み合わせ・歯への負担のバランスを考えながら、患者さまのご希望とご予算に合わせた材質をご提案しています。
奥歯も白くしたい方へ|奥歯のセラミック治療の種類と方法
「奥歯の銀歯も白くしたい」「噛む力が強いけれどセラミックにできる?」というご相談も多くいただきます。奥歯には、部分的な詰め物(インレー/アンレー)と歯を全体的に覆う被せ物(クラウン)の2つの治療法があります。
セラミックインレー・アンレーは奥歯のみの適応で、前歯には使用しません。前歯は基本的にクラウン(被せ物)での治療となります。
インレーとアンレーの違いは、詰める範囲の大きさです。比較的小さいものをインレー、範囲の大きいものをアンレーと呼びます。
セラミックやジルコニアのクラウン/インレー/ブリッジ治療の詳細はこちら
奥歯に適応するセラミックの種類
当院で奥歯に使用している主な素材は、ハイブリッドセラミック・セラミック・ジルコニアの3種類です。それぞれの比較は以下の通りです。
| 素材 | ハイブリッドセラミックスインレー(アンレー) | セラミックスインレー(アンレー)/クラウン | ジルコニアインレー(アンレー)/クラウン |
|---|---|---|---|
| 費用 | ¥38500(税込) | ¥66000(税込)/¥77000(税込)~ | ¥80300(税込)/ ¥104500(税込)~ |
| メリット | 安価である。柔らかく歯に馴染みやすい。 | 透明感が高く歯の色調にマッチしやすい。変色しない。舌触りが良い。 | 強度と耐久性が高い。変色しない。 |
| デメリット | 強度と耐久性が低い。5年ほどで徐々にすり減ってくる。プラークがつきやすい。 | 咬合圧がかかる部分が欠けることがある。 | 硬い材質のため、噛み合わせ調整をより入念に行う必要がある。 |
| 保証期間 | インレー2年 | インレー2年 クラウン3年 | インレー2年 クラウン3年 |
ハイブリッドセラミックスインレー
特徴とメリット
ハイブリッドセラミックスインレーは、セラミックの中では一番低価格で、柔らかく歯に馴染みやすいのが特徴です。しかし、すり減りやすく耐久性は低いので、比較的咬合圧のかからない小臼歯に向いています。奥歯で使用する場合は、5年ほど経過すると徐々にすり減りが進みます。耐久年数としては5〜10年程度ですので、その間には取り替えが必要になります。
料金と保証期間
当院でのハイブリッドセラミックスインレーは¥38500(税込)で、保証期間は2年です。
セラミックスインレー/クラウン
特徴とメリット
セラミックスインレー/クラウンは、透明感が高く歯の色調にマッチしやすいのが特徴です。また、変色しないため、長期間美しい状態を保つことができます。セラミックは最も歯の色調や質感に近く、自分の歯との継ぎ目が最も目立たないため特に笑った時に見える小臼歯(犬歯の隣の歯)などのインレーやアンレーに適しています。
料金と保証期間
当院のセラミックスインレーは¥66000(税込)、クラウンは¥77000(税込)〜で、保証期間はインレー2年、クラウン3年です。
ジルコニアインレー/クラウン
特徴とメリット
ジルコニアは、強度と耐久性が高いのが特徴です。また、変色しないため、美しい状態を長期間保つことができます。当院では、ジルコニアインレー、クラウンともに2種類の材質を提供しています。
ジルコニアは基本的に色調がマットで透明度がないことが難点ですが、高透過性ジルコニア(トランスジルコニア)だと、セラミックに近い透明感が出せます。ジルコニア自体の強度が2割程度落ちますが、それでもセラミックの2倍強ですので、口を開けた時に見える下の奥歯や笑うと見える上の小臼歯などに向いています。
強度を最優先したい場合は、色調のマッチングはある程度妥協して通常のジルコニアを選択する方が良いでしょう。
料金と保証期間
当院のジルコニアインレーは¥80300(税込)、クラウンは、奥歯¥104500(税込)~前歯¥121000(税込)で、保証期間はインレー2年、クラウン3年です。
セラミッククラウンとその他の被せ物の比較
ここからは、前歯・奥歯ともに使用される被せ物(クラウン)全体の比較です。セラミック系素材だけでなく、保険の銀歯やCAD/CAM冠との違いも整理しておきましょう。
近年は保険適用の白い被せ物「CAD/CAM冠」も登場し、条件を満たせば保険内で白い歯を入れることも可能になっています。ただし、耐久性や色調、適応できる部位には制限があります。
| オールセラミッククラウン | クラウンの全てがセラミックで作られています。透明感が高いのが特徴です。補強のフレームがないため、適切な厚みがないと割れることがあります。そのため、歯を削る量が少し多くなること、クラウンが少し丸くぽってりした印象になるのが特徴です。強度がやや低いため、歯ぎしりや食いしばりのある方や大臼歯にはあまりおすすめではありません。 |
|---|---|
| ジルコニアセラミッククラウン | 強度、審美性ともに優れているクラウンです。奥歯、前歯ともに適応できますが、特に審美性を必要とする前歯に使用されることが多いです。 |
| フルジルコニアクラウン | 強度に優れたクラウンです。奥歯に特に向いています。セラミックに近い透明度を持つ高透過性(トランス)フルジルコニアクラウンは、前歯にも適応します。歯ぎしりや食いしばり癖のある方には前歯にもフルジルコニアを使用することがあります。 |
| メタルボンドクラウン | 内側に金属のフレームのあるクラウンです。耐久性や強度はありますが、食いしばりや歯ぎしりのある方の場合、表層のセラミックが割れることがあります。 |
| ハイブリッドセラミック | セラミックに樹脂が混ざったクラウンです。非常に柔らかく噛み心地がいいのが特徴です。すり減りが早く耐久性は低いため、永年的に使用できる材質ではありません。耐久性の問題で大臼歯にはあまりおすすめではありません。 |
| 金歯(ゴールドクラウン) | ゴールド単独や、ゴールドに白金等の金属が混ざったクラウンです。現在ではゴールドの材料費の高騰により広く用いられることは少なくなりましたが、柔らかく歯に馴染みやすいのがメリットです。 |
| 銀歯 | 保険適応のクラウンです。銀、パラジウムが主成分です。小臼歯や大臼歯に使用され、保険適応のブリッジにも使用されます。全て銀色のため審美性は低いこと、劣化が早いことがデメリットです。金属アレルギー発症のリスクがあるためアレルギーをお持ちの方にはおすすめをしておりません。 |
| CAD/ CAM冠 | 保険適応の白いクラウンです。現在は部位限定で保険適応で入れられる唯一の白いクラウンです。フレームを有していないため強度と耐久性は低いですが、見た目は全て白くなるため、予算的にセラミックが難しい、一時的に入れておくなどの場合に適しています。 部位や条件が限られるため、事前の確認が必要です。 |
セラミック・ジルコニアのクラウン/インレー/ブリッジ治療の一覧はこちら
| オールセラミッククラウン | ジルコニアセラミッククラウン | フルジルコニアクラウン | メタルボンドクラウン | ハイブリッドセラミック | 金歯(ゴールドクラウン) | 銀歯 | CAD/ CAM冠 | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 写真 | ![]() |
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| 材質(構造) | 白い陶製の材料 セラミックだけで作ったもの | 二酸化ジルコニウムのジルコニアとセラミックの二重構造 | 二酸化ジルコニウム(人工ダイアモンド) | 金属フレームにセラミックを焼き付けた二重構造 | セラミックにプラスチックが混ざった構造 | ゴールド | 銀 パラジウム | セラミックとプラスチックのハイブリッドレジン |
| 保険適用 | なし | なし | なし | なし | なし | なし | あり | あり |
| 一般的な費用相場 | 55000円〜220000円 | 100000円〜300000円 | 80000円〜200000円 | 100000円〜200000円 | 30000円〜100000円 | 100000円〜200000円 | 3000円〜5000円(保険適用) | 約6000円〜8000円 |
| 審美性 | ○ | ◎ | ○ | △ | △ | × | × | △ |
| 色の再現性 | ○ | ◎ | △ | △ | △ | × | × | △ |
| 変色 | ほぼなし | ほぼなし | ほぼなし | ややあり | あり | あり(金属の経年劣化によるもの) | あり | あり |
| 耐久性(寿命) | 10年〜20年 | 10年〜20年 | 10年〜20年 | 7年〜10年 | 約5年 | 10年〜20年 | 2年〜5年 | 約3年 |
| 強度 | △ | ○ | ◎ | ○ | 低い | △ | ○ | △ |
| 適応 | 前歯、小臼歯 | 全ての歯に適応 | 全ての歯に適応 | 全ての歯に適応 | 全ての歯に適応 | 奥歯 | 奥歯 | 前歯、小臼歯 第一大臼歯(条件あり) |
| 金属アレルギー | なし | なし | なし | あり | なし | あり | あり | なし |
| 虫歯のリスク | 低い | 低い | ほぼなし | ややあり | あり | あり | あり | あり |
| ブリッジの適用 | なし | あり | あり | あり | なし | なし | あり | あり |
| 長所 | 金属を使わないため透明感がある | 強度と審美性に優れている | 強度に優れている | ジルコニアより費用が安い | 費用が安い 柔らかく馴染みがいい | 金属の中では生体親和性が良い 柔らかく歯に馴染みやすい | 安い、保険適用である | 保険適用である |
| 短所 | 中の歯の色が透けることがある。強度が低い | 費用が高い | 色調再現性がセラミックより低い | 審美性に劣る 歯肉の黒ずみが起こることがある | すり減りやすく材質劣化がある。耐久性が低い。審美性が劣る | 高価である。金属疲労による経年劣化がある。 | 審美性が低い 劣化が早い 金属アレルギーの発症リスクが高い | 耐久性が低い 色調の選択肢が少ない |
セラミック治療のメリットとデメリット
セラミック治療には多くのメリットがありますが、注意しておきたいポイントもあります。
セラミック治療のメリット
- 天然歯に近い美しい色・透明感で、口元の印象が明るくなる
- 変色しにくく、長期的にきれいな状態を保ちやすい
- 表面がなめらかでプラークが付きにくく、二次虫歯リスクが低い
- 金属を使わない材質では、金属アレルギーの心配がほとんどない
- ジルコニアなどは強度・耐久性にも優れ、ブリッジにも対応できる
セラミック治療のデメリット
- 保険の銀歯に比べると自費治療のため費用が高くなる
- オールセラミックなど一部の材質は、噛む力が強い方では欠け・割れのリスクがある
- 破損した場合、同じセラミック材では修理が難しく作り直しになることが多い
ただし、奥歯で小さな欠けの場合などは、自費用レジンによる部分的な修復で対応できるケースもあります。
失敗しないセラミック選びのポイント
セラミック治療を検討するときは、材質だけでなく、次のような点も確認しておくことが大切です。
1. 歯科医師の技術・設計
見た目だけではなく、噛み合わせ・歯への負担・残っている歯の量などを総合的に見て適切な材質と形を設計できるかが重要です。歯科医師の形成技術も補綴物の持ちや適合に大きく関わってきます。
2. 型取りと接着の精度
精度の高い型取りと、セラミック専用の接着技術が揃っていると、詰め物・被せ物の適合が良くなり、二次虫歯のリスクを下げることができます。
当院では、精度の高いシリコン印象材や光学式スキャナーなどを用い、歯と補綴物の適合にこだわっています。
3. 自分の噛む力・歯ぎしりの有無
歯ぎしりや食いしばりが強い方の場合、材質選びを間違えると割れやすくなることがあります。当院では、
- 強度が必要な奥歯にはフルジルコニア
- 審美性と強度のバランスをとりたい部位には高透過性ジルコニア
- 見た目重視の前歯にはジルコニアセラミッククラウン
など、年齢・歯の部位・噛む力・ご希望に応じて最適な材質をご提案しています。
まとめ|自分に合った「白い歯」を選ぶために
セラミック治療は、
- 銀歯を白くしたい
- 前歯の色・形を自然に整えたい
- 長く使える白い被せ物を入れたい
といったご希望に、とても適した選択肢です。
一方で、材質ごとに得意な部位・寿命・費用・メリット・デメリットが異なるため、ご自身だけで判断するのは難しいと感じる方も多いと思います。
アンチエイジングデンタルクリニック恵比寿では、お口全体のバランス・噛み合わせ・将来的なリスクまで考えたうえで、その方に合ったセラミックの種類をご提案しています。
「自分の歯にはどのセラミックが合うのか知りたい」「前歯だけ、奥歯だけ相談したい」という方も、どうぞお気軽にご相談ください。
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監修者
- アンチエイジングデンタルクリニック恵比寿 小川 朗子(おがわ あきこ)
-
1996年 鶴見大学歯学部卒業
1997年〜2006年 都内開業医勤務
2004年〜南青山デンタルクリニック副院長
2006年 アンチエイジングデンタルクリニック恵比寿開院
2007年 抗加齢医学会認定専門医取得
2015年 インビザライン認定医取得
2017年 高濃度ビタミンC点滴認定医取得
2018年 インディアナ州立大学歯学部 歯科矯正プログラム認定医取得
2018年 著書「若さを取り戻す歯のエイジングケア」出版 - 公式サイトトップへ







