矮小歯(わいしょうし)を治したい人におすすめの治療を紹介

矮小歯が原因で、笑顔に自信が持てなかったり、日常生活で不便を感じたりしていませんか？

矮小歯は見た目に加えて、噛み合わせや発音にも影響を与えることがあり、放置しておくと様々なトラブルを引き起こす可能性があります。

矮小歯には効果的な治療法がいくつかあります。

今回は、矮小歯を改善するための治療方法を詳しく紹介します。

矮小歯とは

矮小歯は、通常の歯よりも明らかに小さく細い歯のことを指します。

主に上顎の前歯近く、特に側切歯（前歯の隣の歯）に現れることが多いです。

見た目の問題に加えて、噛み合わせや歯の機能にも影響を与える場合があります。

矮小歯が問題となる理由は、見た目における不均一さや、口元の美しさを損ねることです。

矮小歯が目立つと、隙間が開いてしまったり、歯の色が異なることで不均衡に見えたりします。

さらに、エナメル質が薄いために虫歯ができやすい傾向があり、見た目だけでなく、健康面にも悪影響を与える可能性があります。

矮小歯が引き起こす問題は審美的なものだけでなく、長期的には噛み合わせに影響を与えることもあり、早期の治療が重要です。

矮小歯の治療方法

矮小歯の治療方法には、セラミック治療かダイレクトボンディング法のの2つの方法があります。

それぞれの治療法にはメリットとデメリットがあり、歯の状態や希望に応じて最適な方法を選ぶことが重要です。

セラミック治療

セラミック治療は、歯の形や大きさを改善するために用いられる方法です。

矮小歯の治療においては、形を整え、見た目を改善することを目的とします。

矮小歯の形やすき間の量、歯の色によってラミネートベニアまたはセラミッククラウンを選択できます。

比較的、歯を削る量が少ないラミネートベニア法で行えることが多いですが、隣の歯との色の調和や形の調整範囲によってはセラミッククラウンが適切な場合もあります。

周りの天然歯との色の調和に優れ、質感や耐久性もよいことがメリットです。デメリットはダイレクトボンディングよりも費用が高いことです。

セラミック治療について

ラミネートベニア

ラミネートベニアは、歯の表面を少し削り、薄いセラミックシェルを貼り付ける方法です。

天然歯に近い色調や質感が得られるため、審美性が高いのが特徴です。

治療は2〜3回の通院で終了し、歯の削る量も少ないため、歯への負担が軽いです。

ただし、コストは高めであり、治療を受ける前にしっかりとしたカウンセリングが必要です。

ラミネートベニアについて

セラミッククラウン

セラミッククラウンは、歯を全周削り、セラミック製の冠を被せる方法です。

矮小歯が極端に小さい場合や、周りの歯との色の調和が難しい場合、歯の機能や形を大幅に改善したい場合に適しています。

セラミッククラウンは耐久性に優れ、欠けたり取れたりするリスクが少なく長期間の使用にも耐えられますが、歯を大きく削るため、元の歯への侵襲が大きい点がデメリットです。

前歯のセラミック治療について

ダイレクトボンディング

ダイレクトボンディングは、レジン（プラスチック素材）を直接歯に接着し、形を整える方法です。

治療は1回で完了し、比較的費用も抑えられるため、短期間で改善を望む人に適しています。

しかし、レジンの経年劣化により欠けたり変色することがあり、数年後にやりかえの必要があります。長期間の使用には注意が必要です。

ダイレクトボンディングについて

歯科矯正

矮小歯を含めた歯並びの改善が求められる場合には歯科矯正が必要になります。

歯科矯正にはワイヤー矯正とマウスピース矯正がありますが、それぞれの治療法には特徴があります。

矯正では、歯並びの改善だけになるため矮小歯そのものの大きさや形を改善する場合には、歯並びを整えた後に、セラミック治療やダイレクトボンディング法が必要になることがあります。

ワイヤー矯正

ワイヤー矯正は、歯にワイヤーとブラケットを取り付けて歯を移動させる方法です。複雑な歯並びの改善に対応でき、長期的な効果が期待できます。

しかし、矯正装置が目立つため、見た目に気を使う方には気になる点があります。

矯正の治療期間は6ヶ月〜2年程度で、費用もセラミック治療やダイレクトボンディング法のみを行うよりも高くなります。

マウスピース矯正

マウスピース矯正は、透明なマウスピースを使用して歯を正しい位置に移動させる方法で、目立たないため、矯正中の見た目が気になる方に適しています。

また、取り外し可能なので、食事や歯磨きの際に不便さを感じることはありません。

しかし、1日20時間の装着をしないと歯が動かないため自己管理が必要になる方法です。

治療期間は3ヶ月〜1年程度、費用はワイヤー矯正と同程度です。

インビザライン・マウスピース矯正について

矮小歯の治療症例

ダイレクトボンディング

治療期間：1日
治療費用：ダイレクトベニア１本￥55000×2本¥110000（税込）
治療のリスク・デメリット：色調の調整が難しいレジンの経年劣化で変色したり欠けることがある。

ラミネートベニア

症例１矯正後に矮小歯１本だけをラミネートベニア法で治しました。矮小歯は、エナメル質が薄く脆いことが多いため、セラミックを貼ることで補強効果も得られます。

治療期間：1ヶ月
治療費用：ラミネートベニアプレミアム１本＋形成料金¥216700（税込)
治療のリスク・デメリット：歯の表面を薄く削る必要がある。

症例２左右２本の矮小歯と中心の２本（中切歯）も形が細く、すき間もあったため、ラミネートベニア４本での治療を行い形とすき間の改善を行いました。

治療期間：1ヶ月
治療費用：ラミネートベニアスペシャル４本＋形成料金¥602800（税込）
治療のリスク・デメリット：歯の表面を薄く削る必要がある。歯の幅が広くなる

矮小歯を放置するリスク

矮小歯を放置すると、さまざまなリスクが発生します。

噛み合わせの問題、発音の不明瞭さ、見た目に対するコンプレックス、そして歯の寿命の短縮といった問題が積み重なる可能性があります。

噛み合わせが悪くなる

矮小歯を放置すると、噛み合わせが悪くなることがあります。

特に歯のサイズが不均衡な場合、片側で噛むことが増え、顔の筋肉のつき方に差が出てしまったり、顎関節に負担がかかることがあります。

その結果、顎の不調や顎関節症を引き起こす可能性があります。

正常な噛み合わせが保たれないと、他の歯にも負担がかかり、長期的には歯や顎にさまざまな問題が生じることがあります。

発音がはっきりしない

矮小歯が原因で発音が不明瞭になることがあります。

歯の隙間や不規則な形状が原因で、特にタ行やサ行の発音が難しくなる場合があります。

見た目がコンプレックスになる

矮小歯は、特に上前歯の隣に現れることが多く、見た目に大きな影響を与えます。

このため、見た目を気にして口元に自信が持てなくなり、人前で笑顔を見せることに抵抗感を感じたり、口元を隠すようになることがあります。ものが詰まりやすいなどで、食事の際に歯を見せて笑えないなど、コミュニケーションにも支障が出ることがあります。

歯の寿命が短くなる可能性

矮小歯は歯根が短く、エナメル質が薄くヒビが入りやすいなど歯の構造自体が弱いことがあるため、歯の寿命が短くなる可能性があります。

正常な歯よりも早く摩耗したり、割れやすくなることがあり、その結果、治療が早期に必要になることが考えられます。

適切な治療を施さないまま放置すると、最終的に歯を失うリスクが高くなることもあります。

まとめ

矮小歯は、前歯の最も目立つ部分だけに気になる方も多いでしょう。

永久歯が生えてきた時からの先天的な形ですが、他の天然歯に比べて構造が弱いことが特徴です。

矮小歯を放置すると、噛み合わせの不調や発音の問題、見た目に対するコンプレックス、さらには歯の寿命が短くなるリスクがあります。

見た目のコンプレックスを解消し、歯を健康な状態で安心して使えるようにするために早期の治療が重要です。

矮小歯の治療には、ダイレクトボンディングやラミネートベニア、セラミッククラウンなどの補綴治療、歯並びを含めた改善法には歯科矯正（ワイヤー矯正やマウスピース矯正）があります。

それぞれの治療法の中から、患者様のご希望や歯の状態に応じて最適なご提案ができます。
適切な治療を受けることで、健康的で美しい歯を取り戻し、自信を持って笑顔を見せることができるようになります。

矮小歯、小さく細い歯でお悩みの方はお気軽にご相談ください。

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