【矯正歯科】
矯正後の後戻りを止める方法|原因・治し方・再矯正の費用と期間
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Last Updated on 2025年11月9日 by 小川朗子

「昔、矯正したのに前歯がまたズレてきた…」「リテーナーをサボったらすき間が開いてきた…」
矯正後の“後戻り”は、原因を見極めて適切に対処すれば再び整った歯並びへ戻せます。本記事では、後戻りの原因・防ぎ方から、再矯正の方法(ワイヤー/マウスピース)・費用と期間、保定(リテーナー)のコツまで、再発防止に直結する実践ポイントをまとめました。
目次
矯正後に後戻りが起こる主な原因
1. リテーナー(保定装置)の装着不足
後戻りの最大要因は保定不足です。治療直後は歯が安定せず、指定時間の装着が必要です。当院では目安として、治療後2年間は1日10〜12時間、以降は就寝時に継続する方針を推奨。年数が経てば時間短縮は可能ですが、“基本は生涯保定”が後戻り予防の鉄則です。
2. 舌癖・食いしばり・口呼吸などの悪習慣
舌で前歯を押す、頬杖や歯ぎしり、口呼吸などは、歯を動かす外力となり後戻りを招きます。保定中でも前歯の突出やすき間の再発につながるため、悪習慣をしないようにすることが不可欠です。
3. 仕上げ不足・診断不十分
理想位置への到達前に装置を外したり、骨格的問題の見落とし、本来は抜歯適応なのに非抜歯で無理をした場合などは、後戻りリスクが高まります。的確な診断とゴール設定が肝要です。
4. 親知らず・加齢・歯周病など
埋伏や不適切萌出の親知らずが前歯を押す、加齢や歯周病で支持組織が弱くなる、うつ伏せ寝などの寝姿勢も要因です。レントゲンで早期に対処しましょう。
後戻りを防ぐ4つの基本
1. リテーナーを正しく・長く使う
マウスピース型なら衛生的で扱いやすく、就寝時保定に最適。劣化やフィット低下を感じたら再製作を。
ワイヤー固定式は日中外せない方に有効。フロス通過性や清掃性に注意しつつ、就寝時はマウスピース併用(W保定)で歯ぎしり対策も兼ねます。![]()
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2. 舌の正しい位置(スポット)を身につける
舌先は上顎の口蓋ひだ(スポット)へ。
舌癖改善トレーニングを保定期に組み込み、前歯を押さない舌位を習慣化しましょう。
3. 定期メンテナンスで微小変化を早期発見
見た目に異常がなくても動いていることがあります。数か月ごとのチェックで早期介入できれば、簡易な調整でリカバーできます。![]()
4. 親知らずの管理
歯列、歯を押している力が疑われる場合は、画像診断のうえ抜歯含めて検討します。![]()
後戻りが起きたときの再矯正プラン
ワイヤー矯正が向くケース
- 後戻りの程度が大きい/噛み合わせへ広範に影響
- 上下的な歯の位置調整が必要(歯の高さを揃える等)
- 自己管理が難しい/装置のコントロールを歯科側が主導したい
ブラケットとワイヤーで精密に動かせるため、全体再調整や仕上げ重視のケースに適します。
マウスピース矯正が向くケース
- 後戻りが軽度〜中等度で、部分的に崩れた
- 目立ちにくさ・取り外しの利便性を重視
- 通院負担を抑えつつ自己管理ができる
1枚ごとの移動量が管理され歯への負担が少なめ。
軽度なら数ステップ(数か月)で整えることも可能です。
再矯正の費用と期間のめやす
- 部分ワイヤー矯正:25万〜35万/約6〜12か月
- マウスピース矯正:15万〜50万円/約3〜9か月
※症状・範囲で変動します。無料相談で最短・最適な計画をご提案します。
再矯正時に知っておきたいリスク
- 歯根吸収:力の繰り返しで歯根が短くなる可能性。レントゲンでモニタリング。
- 歯の動揺:支持組織の負担蓄積により一時的なグラつきが出ること。
- 歯肉退縮:歯ぐきが下がり見た目や知覚過敏の原因に。歯周評価が重要。
再矯正は精密診断と力のコントロール、保定計画までを慎重に進めること重要です。次に後戻りが起こらないように設計することが肝心です。
症例
症例1:高さ不揃いの前歯をワイヤーで仕上げ直し
方法:表側ワイヤー部分矯正/期間:10か月/費用:350,000円(税込)
備考:再発防止で裏側ワイヤー固定+マウスピース保定。
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症例2:すき間ができてしまった部分をマウスピースで閉じる
方法:アソアライナー/期間:5か月/費用:198,000円(税込)
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症例3:前歯が前に出っ張ってしまった後戻り(上下)
方法:インビザラインgo/期間:5ヶ月/費用:495000円(税込)
Before


After


再矯正後の“二度と戻さない”コツ
W保定(ワイヤー固定+就寝時マウスピース)
日中の外力(会話・嚥下・食いしばり)と夜間の歯ぎしりの双方に備え、固定式+可撤式の併用で移動リスクを最小化します。
舌位トレーニングの継続
スポットへの舌位・鼻呼吸・姿勢(うつ伏せ寝の回避)を習慣化。
保定=装置+行動療法のセットと考えましょう。
定期検診とリテーナーの再製作
リテーナーのヘタリ・破損・適合不良は後戻りの原因になります。
緩みや違和感を覚えたら早めに再製作し、装着を中断しないことが重要です。
リテーナーは、1年半〜2年が耐久年数の目安です。表面上は綺麗でも少しずつ劣化して緩くなってきます。1年半以上使用したら新しいリテーナーに交換したり再製作することをおすすめします。
まずは無料相談で“戻り方”を確認
あなたの後戻り度合いに合わせて、最短・最小の再矯正プランをご提案します。
よくある質問
Q. どれくらい装着をサボると戻りますか?
A. 個人差はありますが、数日〜数週間でもすき間やねじれが生じることがあります。違和感を覚えたら即再装着し、早めにご相談ください。
Q. 親知らずは必ず抜くべき?
A. 歯を押している場合や後戻りのリスクが疑われる場合のみ。画像診断で評価し、必要時に抜歯を検討します。
Q. マウスピースで再矯正中に痛みはありますか?
A. 新しいアライナー装着初期に数日間の圧痛が出ることがあります。通常は軽度で、1日〜2日で落ち着くことが多いです。
Q. もう一度やるならワイヤーとマウスピースどちらが良い?
A. 後戻りの程度・部位・自己管理力で最適解が変わります。
軽度はマウスピース、全体仕上げや上下的移動はワイヤーが有利な場面も。
まとめ:後戻りは“原因対処+生涯保定”で防げる
後戻りは矯正後に多いお悩みです。しかし、後戻りの原因を潰し、保定を継続すれば再発は抑えられます。
当院では、舌癖や食いしばり癖まで含めた行動習慣の是正・W保定設計・定期モニタリングで、二度と戻さない再矯正を徹底しています。
「リテーナーだけ作り直したい」「最小限の再矯正で戻したい」なども、お気軽にご相談ください。
当院のInstagramアカウントはこちら
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監修者
- アンチエイジングデンタルクリニック恵比寿 小川 朗子(おがわ あきこ) 担当科目:一般歯科/専門治療 矯正歯科・点滴療法
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1996年 鶴見大学歯学部卒業
1997年〜2006年 都内開業医勤務
2004年〜南青山デンタルクリニック副院長
2006年 アンチエイジングデンタルクリニック恵比寿開院
2007年 抗加齢医学会認定専門医取得
2015年 インビザライン認定医取得
2017年 高濃度ビタミンC点滴認定医取得
2018年 インディアナ州立大学歯学部 歯科矯正プログラム認定医取得 - 公式サイトトップへ