【矯正歯科】
前歯だけのマウスピース矯正は可能?メリットとデメリットを徹底解説
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歯の矯正治療とは、歯並びや噛み合わせを改善する目的で行う治療です。
しかし、歯の機能に問題がない場合でも、
「前歯のわずかなガタつきが気になる」
「前歯だけを手軽にマウスピースで矯正したい」
と考える方は多いのではないでしょうか?
結論から申し上げますと、前歯だけをマウスピースで矯正することは可能です。
ただし、デメリットも存在します。
そこで、今回は以下の内容について解説します。
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この記事を読むことで、前歯だけのマウスピース矯正のメリット・デメリットを理解したうえで、歯科医院に矯正治療の相談をすることができるようになります。
笑顔に自信を持ちたい方や、より良い印象を与えたい方は、ぜひ参考にしてください。
前歯だけのマウスピース矯正は可能?
前歯だけをマウスピースで矯正することは可能です。
矯正治療には、マウスピース以外にもワイヤー矯正がありますが、こちらでも前歯を部分矯正できます。
前歯の矯正治療に取り組む前に、まずは前歯がどこからどこまでを指すのかを理解しておきましょう。
前歯の範囲
前歯とは、真ん中から左右3番目の歯までを指します。
つまり、前歯は上下それぞれ6本、合計12本あるのです。
なお、左右3番目の歯は「犬歯」や「糸切り歯」とも呼ばれる菱形の歯で、下顎の位置を定め、噛み合わせの目印としての役割を果たしていると考えられています。
前歯だけをマウスピース矯正できるケース
前歯だけのマウスピース矯正を希望しても、歯並びの状態などによっては受けられないケースがあります。
前歯だけをマウスピース矯正できる主なケースは、以下の通りです。
- すきっ歯の治療
- 軽度の不正咬合(でこぼこや出っ歯、重なり)
- 後戻りの治療
それぞれについて詳しく解説します。
すきっ歯の治療
すきっ歯とは、隣り合った歯との隙間が大きく空いている状態です。
一番前の左右の歯の間に隙間ができている場合は、前歯だけのマウスピース矯正が適しています。
軽度の不正咬合
不正咬合とは、歯並びや噛み合わせが悪い状態のことです。
前歯だけのマウスピース矯正は、前歯が前に突き出したいわゆる「出っ歯(上顎前突)」や、歯並びがガタガタになった叢生に対して行われます。
ただし、不正咬合の種類や程度によっては、前歯だけのマウスピース矯正では改善できないケースもあります。
後戻りの治療
後戻りとは、矯正治療後に歯並びが元に戻ってしまうことを指します。
特に見た目の気になる前歯で後戻りが起こってしまった場合、前歯だけのマウスピース矯正で改善できる場合があります。
前歯だけをマウスピース矯正できないケース
前歯だけのマウスピース矯正で改善が見込めないケースは、次の通りです。
- 噛み合わせの問題がある場合
- 抜歯の必要がある場合
- 重度の歯周病がある場合
- 前歯、小臼歯にインプラントが入っている場合
それぞれ理由とあわせてご紹介します。
噛み合わせの問題がある場合
前歯だけのマウスピース矯正は、多くの場合、前歯の歯並びを整えることを目的に行われます。
前歯の歯並びが悪い原因が奥歯の噛み合わせにある場合には前歯のみの矯正治療は適していません。
奥歯の噛み合わせに問題があるケースでは、では、噛み合わせが悪化してしまったり、将来的に後戻りしやすくなることがあります。また、無理な治療計画になることで矯正治療がうまくいかない恐れもあります。
噛み合わせのバランスは全身に悪影響を与える可能性もあるため、慎重に検討しましょう。
抜歯の必要がある場合
矯正治療では、歯を大きく移動させるために抜歯をするケースがあります。
このようなケースでは、前歯だけの部分矯正ではなく、全体矯正が必要になる場合がほとんどです。
重度の歯周病がある場合
歯周病になると、歯肉の炎症を起こし、進行すると歯を支えている骨が溶けてしまいます。
重度の歯周病がある場合は、歯を支えている骨が少ないため歯が不安定な状態です。
歯を移動させるためにマウスピースで力をかけると、抜け落ちてしまう恐れがあるため、矯正治療よりも歯周病の治療が優先されます。
インプラントが入っている場合
インプラントの場所や本数によっては、前歯のみのマウスピース矯正ができない場合があります。
インプラントには歯根膜がなく、天然の歯のように動かせないためです。
とくに、前歯にインプラントが入っている場合は、前歯のみのマウスピース矯正はほぼ不可能といえるでしょう。
前歯だけのマウスピース矯正のメリット
前歯だけをマウスピースで部分矯正する利点は、以下の通りです。
- 治療期間が短い
- 費用が安い
- 見た目が目立たない
- 取り外しが可能
- 金属アレルギーの心配がない
- 通院回数が少ない
それぞれのメリットについて、詳しく解説します。
治療期間が短い
前歯だけを矯正する場合、全体矯正と比べると治療期間が短い傾向があります。
個人差はありますが、治療期間の目安は前歯だけをマウスピース矯正する場合は3ヶ月〜1年程度、全体矯正では1年〜3年といわれています。
気になる前歯の見た目を短期間で治したい方には特におすすめです。
費用が安い
基本的に、前歯だけの部分矯正は、全体矯正よりも費用を抑えられます。
相場としては、前歯だけの部分矯正の場合、全体矯正の約半分程度の費用になることが多いです。
ただし、矯正治療は原則として自由診療であり、保険は適用されません。
歯科医院によって費用が異なるため、必ず事前に確認しておきましょう。
取り外しが可能
マウスピース矯正は取り外せるため、ワイヤー矯正よりも衛生的に使用できるというメリットがあります。
ワイヤー矯正では、装置に食べカスや汚れがたまりやすく、歯磨きがしづらいデメリットも。
しかし、マウスピースは取り外せるため、食事を楽しんだり、しっかり歯磨きをしたりすることが可能です。
また、マウスピース自体も洗浄できるため、より衛生的に矯正治療を進められるでしょう。
金属アレルギーの心配がない
ワイヤー矯正では、一般的に金属のワイヤーが使用されています。
しかし、マウスピースには金属が用いられていないため、金属アレルギーの方も安心して矯正治療を受けられるのです。
通院回数が少ない
ワイヤー矯正の場合、1ヶ月に1回程度の通院が必要です。
一方、マウスピース矯正ならば、3ヶ月に1回の通院で矯正治療を進められます。
矯正治療の進行具合の確認、口腔内のチェックが必要のため、定期的な通院は必要になりますが、海外へ長期で行かれる、忙しくて時間が取れない、などの方にはオンラインでの進行状況のチェックも可能です。
通院頻度が少なければ、時間や身体的負担も軽減されるでしょう。
前歯だけのマウスピース矯正のデメリット
前歯だけのマウスピース矯正には、次のようなデメリットがあります。
- 理想の結果が得られないこともある
- 歯を削る必要のあるケースもある
- 追加の費用がかかる恐れがある
それぞれのデメリットについて、おさえておきましょう。
理想の結果が得られないこともある
前歯だけをマウスピース矯正で動かした場合、最終的に歯並び全体のバランスが悪くなってしまうことがあります。
歯列全体の見た目を改善したい場合や、噛み合わせの調整を希望する場合は、全体矯正の方が向いているケースも。
後悔しないよう、あらかじめ歯科医師としっかり相談したうえで、矯正方法を選びましょう。
歯を削る必要のあるケースもある
歯の一部分だけを矯正する場合、歯を動かすスペースを確保するために、健康な歯の側面を削らなければならないケースがあります。
歯並びの状態や求める仕上がりによって、歯を削る必要の有無を判断されるため、健康な歯を削ることに抵抗がある場合は、あらかじめ確認しておきましょう。
追加の費用がかかる恐れがある
マウスピース矯正が終わった段階で、満足のいく仕上がりでなかった場合、追加の治療に費用がかかる可能性が高いです。
追加の治療費用がもとの料金より高くつくケースもあるため、矯正治療を始める前に料金プランや治療範囲をよく確認しておくことが大切です。
前歯のマウスピース矯正の症例紹介
症例1
ビフォー写真
アフター写真
お悩み:前歯のでこぼこを治したい 引っ込んでいる前歯の歯並びを整えたい
治療方法:インビザラインマウスピース矯正 上顎
治療期間:9ヶ月
費用総額:¥440000(税込)
症例2
ビフォー写真
アフター写真
お悩み:前歯のねじれ、曲がっている歯を治したい
治療方法:インビザラインマウスピース矯正 上顎
治療期間:7ヶ月
費用総額:¥440000(税込)
症例3
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アフター写真
お悩み:前歯のすき間を閉じたい、下の前歯がでこぼこしている、出っ歯を治したい
治療方法:インビザラインマウスピース矯正 上下顎
治療期間:7ヶ月
費用総額:¥495000(税込)
症例4
ビフォー写真
アフター写真
お悩み:すきっ歯を治したい
治療方法:アソアライナーマウスピース矯正 上顎
治療期間:4ヶ月
費用総額:¥275000(税込)
前歯だけのマウスピース矯正にかかる費用と期間
最後に、前歯だけのマウスピース矯正治療にかかる費用と期間の目安をご紹介します。
治療にかかる費用の目安
前歯だけをマウスピース矯正する場合の費用の目安は、10万〜50万円程度です。
ワイヤー矯正の場合は30~70万円ほどかかるため、マウスピース矯正のほうが治療費用は抑えられます。
ただし、矯正治療は保険適用外となり、全額自己負担となります。
また、歯並びの状態や片顎だけか上下顎かにより費用が変わる恐れがあるため、矯正を始める前にしっかり確認しておきましょう。
治療期間の目安
個人差はありますが、前歯だけのマウスピース矯正の治療期間の目安は3ヶ月〜1年程度です。
一方で、マウスピースによる全体矯正は1年〜3年程度の治療期間を必要とします。
全体矯正と比べて動かす歯の本数が少ないため、前歯だけの部分矯正は短い期間で完了する可能性が高いです。
マウスピースによる前歯の矯正は、短期間で治療を終えたい方や、イベント前に前歯だけを治したい方に向いているといえるでしょう。
まとめ
今回は「前歯だけをマウスピース矯正できるか」について解説してきました。
前歯だけを部分的にマウスピースで矯正することは可能ですが、デメリットについても理解しておかなければなりません。
本記事で、前歯のマウスピース矯正のメリット・デメリットをおさえ、きれいな歯並びを手に入れましょう。
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監修者
- アンチエイジングデンタルクリニック恵比寿 小川 朗子(おがわ あきこ) 担当科目:一般歯科/専門治療 矯正歯科・点滴療法
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1996年 鶴見大学歯学部卒業
1997年〜2006年 都内開業医勤務
2004年〜南青山デンタルクリニック副院長
2006年 アンチエイジングデンタルクリニック恵比寿開院
2007年 抗加齢医学会認定専門医取得
2015年 インビザライン認定医取得
2017年 高濃度ビタミンC点滴認定医取得
2018年 インディアナ州立大学歯学部 歯科矯正プログラム認定医取得 - 公式サイトトップへ